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銭湯お遍路211軒目、は・じ・め・て・の・目黒!(某消費者金融のCM風に!)です。 東急東横線祐天寺駅が最寄りのようですが、東京メトロ日比谷線(東武伊勢崎線直通)の南西端でもある中目黒駅から、目黒銀座商店街さらには目黒川の支流だった蛇崩川(じゃくずれがわ)を暗渠化してできた緑道あたりを西方にそぞろ歩くのも一興でしょう。 玄関に千鳥破風を冠した宮造り銭湯の正面フロント改造版です。男女の庭から生えた立派な松と槇が歴史を物語ります。現在は2代目主人のようですが、昭和35年に引き継いでおられるので、建物や木々はそれ以前のもののようです。後方には銀色に塗られたコンクリート製円筒型煙突が聳え立ちます。 斜め木板鍵の下足箱があり、「どうする?東京(TOKYO MX)」と「銭湯ランナー応援(目黒区浴場組合)」のポスターの貼られた玄関から入ると、フロントのご主人の第1声は、「ようこそ!財政再建団体の目黒区の銭湯へ!」でした。「銭湯振興というか高齢者福祉としての助成制度などの存続も難しそう」とのことです。 「(男湯は)こっちですね」と入ろうとすると、「こっち(女湯)でもいいぞ・・・いや、捕まっちまうわな」とは、なかなか洒落の効いたご主人です。 脱衣所は木の温もりを生かしつつ控えめな改修がされており(男湯側のみ1mほど外側に増築された模様)、白壁&木調の折上げ格天井&木床が立派で(3枚羽根の天井扇の羽根は外されています)、外側壁の脱衣ロッカーの他に籐製の脱衣籠が使われています。木製の丸テーブルは何やら古く、外側壁の脱衣ロッカーの上には、今は使われなくなった籐製のおむつ換えの台が載っています。 手前側に岩がバックになった小さな庭の名残があり、正面から見えた木が木製の縁側を貫いている様子を見ることができます。古い番台用の踏み台も置かれています。 浴室もタイルを含めて改修されておりますが、東京銭湯の基本はそのままです。脱衣所同様に男湯側のみ外側に1mほど増築された模様です。 浴槽は基本的な2槽式のまま(内側深風呂にバブル&外側浅風呂にジェット2基)、タイルが新しくなっています(底の青系のマーブルタイルが素晴らしい)。 カランは、内側7つと5つ&5つの島が新しめのハンドルタイプの押し手&固定シャワーで(島の手前1つずつにはない)、外側6つは改修時に混合水栓に変更されたようです(手前2つの固定シャワーが高く設置されて立ちシャワーのようになっています)。 浴槽背面にかなり状態の良い章仙作の鈴栄堂九谷のタイル絵「鯉の池&滝登り」があります。 ペンキ絵は中島盛夫氏&田中みずき氏(&町田忍氏・・・書かれたというバスは女湯に?)によるもので夏富士です(2010.8.2画)。外側枠にも描かれているのは心意気でしょうか。 <参照> 銭湯ペンキ絵師見習い日記 http://mizu111.blog40.fc2.com/ こだわりは木製の椅子(一部にグレーのコの字椅子)と同じく木製の湯桶(一部に黄色無地のケロリン型湯桶)です。「カコーン」という響がなんとも言えません。「東陽町(昔の木場)にあった池田木工さんも辞めちゃったからねぇ。」・・・とはご主人の談。しっかりした造りの木製の椅子と桶は手に入りにくくなっているそうです。 有名な縁起物の画題ですが、一富士、二鷹・・・で、三なすびは「鈴栄堂九谷」の落款という洒落物です。 「町場の大工は価値がわかんなくて、改築時に(このタイル絵を)壊そうとしやがんの」・・・とのこと。 話し好きのご主人で、近くの銭湯のことや銭湯経営の苦労話など、いろいろなことを伺いました。 ついでに今や横浜への玄関口でもある中目黒駅付近の居酒屋で一杯!もオツです。 心意気の感じられる親父?のいる銭湯にぜひお越し下さい。 追記1 お持ちの方は、「1010 90」の「東京銭湯 ちょいとひとっぷろ P.P.38-39」をご参照ください(書いてから気付きましたが一部の記述が似ていました・・・同じように感じるものなんですねぇ)。 追記2 椅子と湯桶はきちんと積まれており、常連客もきちんと戻していました。電車のホームの自販機の陰になったベンチで喫煙し(当然ながら終日禁煙)、灰をそこら中に落としまくり、電車が来たら、男は咥え煙草で、女は火の点いたままの煙草をホームに放り出して飛び乗る・・・という信じがたい頭の壊れた「馬鹿者(≠若者)カップル・・・いわゆるバカップル」を見た日だっただけに、逆に衝撃的でした。 |
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銭湯お遍路210軒目です。 東京メトロ日比谷線入谷駅とつくばエクスプレス浅草駅の真ん中あたりに位置する、簡素なコンクリート建築の銭湯です(後方にコンクリート製円筒型煙突が聳え立ちます)。 薪(廃材)で沸かしているようです。 金文字の屋号の下のシンプルな玄関を入ると(木札鍵の下足箱があります)、これまたシンプルな脱衣所で、中央部を区切ってフロント形式に改造してあります。 熱帯魚の水槽が2つあり、女将とともに小さな犬が番をしています。 浴室は大橋ブルーの鮮やかな天井でタイルを含めて新しく改装されており、浴槽は内側から座風呂2基の深浴槽、ジェット2基の浅浴槽、日替り薬湯(訪問時はバスフレンドゆずでした)となっています。内側手前側に立ちシャワーもあります。 ハンドル型の押し手で鏡と固定シャワーのあるカランは、内側5つ、5つ&5つの島、外側5つの配置です。 ペンキ絵は、中島・田中組による、平成22年9月10日作の「和船やヨットの浮かぶ湖から望む富士(男湯)&松島(女湯)」です。 <参照> 銭湯ペンキ絵師見習い日記 http://mizu111.blog40.fc2.com/ ※以前は故早川利光氏による「松島?(男湯)&利根川上流?・・・からの富士(女湯)」だったようです。 黄色のケロリンの湯桶が使われています。 天声慎吾(日本TV系)のロケで使われたとのことで、SMAPの香取慎吾君とキャイ~ンの2人のサインや写真が飾られていました。 銭湯お遍路で立ち寄られたようで、山口良一さんのサインもありました。 上野・浅草界隈の観光がてらいかがでしょうか。 |
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銭湯お遍路209軒目です。 東京メトロ表参道駅至近の(青山通りから路地に入ってすぐ)新しいビル型銭湯です(地下は駐車場とコインランドリー/上階はマンション)。 オシャレなデザインの「ゆ」のマークと看板が印象的で、数段の階段を上がるとエントランスになっています。 ハイパージェット(Hyper Jet)、ボディージェット(Body Jet)、リラックスジェット(Relax Jet)を備えたジャグジーの主浴槽に加えて、別室に高濃度人工炭酸泉とシルク風呂(微細粒気泡風呂)があり(入口に掛け湯)、男湯にはコンフォートサウナ(Comfort Sauna/遠赤外線湿式サウナ)、女湯にはロッキーサウナ(Rocky Sauna/同)もあります(どちらも別料金)。もちろん水風呂(Cold Bath)と大口径の立ちシャワー(レインシャワー)2基もあります。 カランはロングシャワーか固定シャワーのある新しい混合水栓で(14カ所)、それぞれが隔壁で仕切られたプライベートスペースになっています。 別室(浴室)と脱衣所の間はギリシャ風の絵(女性と竪琴を背負った白鳥)の模様ガラスです。 全てのお湯は軟水が使われています。 ムーディーなBGMが流れています。 フロント前の休憩スペースでは、なんとGuiness Beerを始めとしたImport Beerまで味わえちゃいます。 創業百年を超える歴史のある銭湯ですが、街の変化に合わせて生まれ変わり、銭湯というよりオシャレなシティーホテルの大浴場といったイメージです。 周囲にはランニングの名所が散在し(明治神宮・代々木公園・国立競技場・迎賓館・青山霊園など)、青山のオアシスとしてランナーにも有名で、若いお客の多い銭湯です。 フリーペーパーの発行を始めとして、銭湯の新たな価値の創造に積極的・・・とお見受けしました。 詳しくは以下をご参照ください。 公式HP http://shimizuyu.jp/ 携帯HP http://www.shimizuyu.in/ |
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前項の「千代田2 梅の湯(神田神保町2-8-2)」を訪れたついでに、北北東方向に500mほどの場所、銭湯ファンなら誰でも知っているであろう日本初のペンキ絵(銭湯背景画)が描かれた「キカイ湯(東京都千代田区猿楽町2丁目7番1号)」の跡地を訪ねてみました。
神田女学園高等学校やカトリック神田教会を始めとした歴史的建造物が散在する趣のある地域にあります。 明治17年(1884年)に初代(東 由松氏:1852-1917)が創業し、屋号は汽船のボイラー(機械釜)を他に先駆けて取り入れたことに因んだもので、大正元年(1912年)に2代目(東 雄三郎氏:1880-1953)が、旧キカイ湯の隣に増築した新キカイ湯の浴室に新規発想によるペンキ絵を掲げ、公衆浴場史(昭和47発行)に「・・・ところが、この絵が満都の評判となり、市内各湯もこれにならって思い思いの絵をかかせて浴客を喜ばせ・・・」と記載されたような評判を取り、大正12年(1923年)の関東大震災と昭和20年(1945年)の戦災の2回全焼し、それでもたくましく営業を続けたものの、時代の変化と都市化の波には勝てず、3代目(東 堯&梅子夫妻)のときの昭和46年(1971年)、周囲に惜しまれつつ87年の歴史を閉じた・・・と、2代目の名に因む東雄ビル(TOHYU BLDG.)の入口脇に由来を記した看板がそっと建っています(平成4年(1992年)3月設置)。 <参考> 千代田区総合HPの該当ページ http://www.city.chiyoda.lg.jp/service/00099/d0009916.html 銭湯の歴史を語るに外すことのできない場所でしょう。 是非一度は実際に訪れてみることをお勧めします。 |
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