2011.9.17、連休を利用して初めての世田谷の銭湯にチャレンジしましたが、何だかんだで(次項以降参照)予定外の「世田谷37 藤の湯(玉川台2-1-16)」の訪問となりました。
銭湯お遍路216軒目です。
環八通りと玉川通りの交差点(瀬田五差路)の側という驚きの立地です(交通量がすごい!)。
最寄りの東急田園都市線用賀駅から南南西方向に600m程です(地名通りの台地にありますので東急二子玉川駅からは相当な坂を登ることになります)。
一部未舗装の小径を入った奥まった立地のため全景が撮れませんが、玄関部分に重厚な唐破風を冠した宮造りの建物を内外装ともに木調で統一して(アルミサッシも茶系を使用)上手にフロント式に改造した銭湯です。後方に銀色の円筒型煙突が聳え立ちます。
薪で沸かしているようです。
鬼瓦風の彫刻を冠した「檜風呂 ふじのゆ」と書かれた看板石が出迎えます。
玄関が側方入りに改造されていますので、中央の元の玄関部分は出窓になり、その上の屋号の入ったガラスは内側から見えるように裏返されています。
優しそうな大女将が座る木調の造りのフロントがあり、その前の三和土の玄関はこれまた重厚な木調の椅子とテーブルが置かれた休憩スペースになっています。さくらの木板鍵の下足箱があるフロント脇に上がり、さらに木製の引き戸を開けて中に入ります。
白壁&飾り天井&木床の脱衣所は、中央に照明付きの飾りの吊り天井があり、松竹とSAKURAⅡの混じったアルミ板鍵の脱衣ロッカーが使われています。
節電のため稼働停止中ですが、脱衣所外側に和風の入口のサウナ(別料金)が増設されています(水風呂及び小型の檜風呂がはめ込まれた円形浴槽とカランを備えた身障者用?特別浴室の向こうらしい)。
水洗化されてはいますが、トイレも和風の雰囲気です。
当然に浴室も木調で統一した改装がなされ、前面上部は木格子、側面を含めてペンキ絵が描かれていた?部分は木板、浴室中隔壁上部も木板、さらに浴室中央奥には鬼瓦付きの瓦風の飾り屋根があります。灯りも和風の凝ったものです。
浴槽背面から側面には、菖蒲(あやめ)か杜若(=燕子花/かきつばた)※の柄の大判タイル絵があります。
※菖蒲(しょうぶ)は黄緑色で棒状に密生した小花、菖蒲(あやめ)と杜若(かきつばた)は紫か白の花なので、絵柄からは菖蒲(しょうぶ)ではないようです。
改修された浴槽は両側に水カランが直接立ち上がるパイプで仕切られており、内側深風呂が座風呂2基、外側浅風呂がバイブラになっています。
内側奥の釜場への木戸の前に、この銭湯の目玉の備長炭入りの檜風呂が増設されています(打たせ湯は非稼働でした)。
カランは固定シャワーのある新しいもので、内側4つ、6つ&6つの島、外側6つの配置です。
黄色のケロリンの湯桶に加えて、屋号の焼き印の入った年季を感じさせる木製の椅子が使われています。
リンスインシャンプーとボディーソープは無料サービスです。
人気の銭湯のようで、大勢のお客で賑わっていました。
木版画と木彫刻が趣味のご主人が経営する(作品が飾られています)、落ち着いた雰囲気の銭湯です*。是非、一度はお越し下さい。
*お持ちの方は「1010 91」の「TOKYO 銭湯物語 銭湯経営の趣味人たち(P.P.14-15)」をご覧ください。
ともあれこれで、かの有名な町田忍氏監督のDVD「東京銭湯」に取り上げられた8軒(+ペンキ絵での収載1軒★)のうち、
足立 7 タカラ湯(千住元町)
足立10 大黒湯(千住寿町)
大田50 明神湯(南雪ヶ谷)
世田谷37 藤の湯(玉川台)
台東38 梅乃湯(蔵前)
文京 4 月の湯(目白台)
・・・の6軒を訪れ、
足立16 弁天湯(千住旭町)
・・・は残念ながら火災で焼失、
川口市 亀の湯(本町1-2-4)
は既に廃業してしまいましたので、残すは、
練馬 6 北町浴場(北町)★
・・・のみになりました。
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