多忙のためアップが遅くなりましたが、2012.6.20、隣の市の東村山市での仕事のついでに、「清瀬3 喜多の湯(元町1-7-7)」を訪れました。
銭湯お遍路268軒目です。
西武池袋線清瀬駅北口の北北西300m程の小金井街道(同地域では東京都道15号府中清瀬線)脇(東側)のビル化が進む古い市街地に建つ東京型宮造り銭湯の正面フロント改造版ですが、千鳥破風と唐破風を冠した外観を大切にした改修がされています。興味深いことに唐破風の左右に一対の茶色の狛犬がお座りになっています。後部には
温泉マークと屋号と
サウナの書かれた白いコンクリート製円筒型煙突(中程にテレビのアンテナあり)が聳え立ちます。
端に移設された玄関ではアクリル戸でアルミ板鍵の松竹錠の下足ロッカーと松竹M型錠の傘立てが使われています。
さらに自動ドアを開けて入るとフロント及びかなり広い休憩スペースで、数台のマッサージ機や大きな薄型テレビが置かれ、感謝状や表彰状が多数飾られています。
「冨嶽三十六景-山下白雨(黒富士)-(第三十二番/葛飾北斎・作)※」の手拭いも額に入れて飾られています。
※稀代の天才絵師 葛飾北斎による連作大判錦絵『冨嶽三十六景(Thirty-six Views of Mount Fuji/1831年(天保2)年頃刊行)/主板36図と追加分10図(通称裏富士)で構成』で『凱風快晴(赤富士)』とともに最も有名な作品のひとつ(Summer Shower beneath the Peak/横大判錦絵/木版画/所蔵先多数)。『神奈川沖浪裏』と合わせて三役と呼ばれる。雨の富士としては唯一。なお、冨嶽は富士山の意。
脱衣所は白壁&白壁から折り上げた木調格天井&きれいに磨かれた木床で梁や柱も木製のままです。ディンプル鍵(金色!)の松竹錠の脱衣ロッカーが使われています(フロントでの下足鍵との交換方式)。工務店から贈られた石川製衡所の大きな針式体重計にはなぜか「富士見湯(所在は不詳)」と書かれています。女湯側の上方に籐製の揺り籠が載っています。
浴室はきれいに塗られた大橋ブルーの天井で、外側は改装にともなって拡張されたようです(男湯2つ&女湯1つの天窓が珍しい!)。床や下部壁のタイル(メインは青系洋風タイルで1枚または6枚組の海物模様のタイルが配されています/立ちシャワー(後述)には花柄タイルがあります)は新しくなっています。中隔壁上部になぜかシロクマのサッカー選手が3体載っています。釜場への戸が囲われており、その壁にこれまたなぜか女性アイス・スケーターのプリントが内蔵されています。
浴槽は外側L字配置で、奥側に高濃度(1000ppm)人工炭酸温泉(+軟水使用は都内初とのこと/夏は約36℃で冬は約38℃)と絹の湯(ミクロバイブラバス)の週替りの浴槽があり、奥角の柱部分を背にしてジェットエステバスとボディーマッサージバス、その手前に浅風呂、電気風呂(ヘルツバス)、冷水風呂と並んでいます。さらに手前外側にガス遠赤外線サウナ(別料金)が増設されています。内側手前に立ちシャワーもあります。
カランは固定シャワー付きの銀色ハンドルタイプの押し手で、奥2つ、5つ&5つの横壁、6つ&6つの横壁(上部に道具置き棚あり)の配置です。
やや上に描かれたペンキ絵は、浴室中央に富士山が配置された本栖湖(男湯)で(女湯は不明)、銘はありませんが丸山清人氏作の新しいものです。氏らしい精緻な筆致が見事です。
黄色のケロリンの湯桶が使われています。
いろいろな銭湯関連商品を取りそろえていますが、ケロリンの湯桶ストラップも販売されています(都内ではここだけとのこと)。各種電子マネーにも対応しています。
伝統と新しさが上手にマッチしたなかなか快適な銭湯です。正面に駐車場も完備されています。是非!
[2回]
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