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既に一昨日(2012.2.25)になりましたが、休日を利用して、都営新宿線一之江駅で下車して瑞江大橋で新中川を渡り、都営新宿線瑞江駅までの旧江戸川沿いに点在する銭湯の外観写真の撮影(と廃業銭湯の現況の確認)がてら、「江戸川51 第二寿湯(江戸川1-46-12)」を訪れました。
銭湯お遍路249軒目です。 最寄りの都営新宿線瑞江駅南東方600m程にある篠崎街道から、さらに南東方に延びる昔ながらの商店街「エトワール モール(E'TOILE MALL)」を200m程進んだ中心部脇の路地に建っています。 改修の加わった簡素な東京型銭湯で、入口周りは和風の趣、「寿銭湯 第二寿湯」と墨書きされた木製看板が掲げられ、雪だるま柄のかわいらしい屋号入りオリジナル暖簾がかかっています(季節によって替わるようです)。ブロック塀にも和風の装飾灯があしらわれています。銭湯マークと屋号がうっすらと残る、いい色のついたコンクリート製円筒型煙突が後方に聳え立ちます。 側方に山積みになっていますので、薪で沸かしているものと思われます。 玄関は昭和の緑~青系タイルの三和土と正面壁で簡素ながらも格天井、木板鍵の松竹錠の下足ロッカーと松竹M型錠の傘立てが使われ、振り向くと入口の戸の上部には欄間風の戸が残されています。 「Let's Go 1010!!」がエンドレスでかかる脱衣所は、白壁&格天井に似た立派な木調飾り天井で、昔の木製建具が多く残され、改修部分も木調で統一されています。木床と番台(大女将がいらっしゃいました・・・EdyとiD対応とのこと)は新しくなっているようですが、番台で使われている小物箪笥は時代物のようです。新調された松竹の普通鍵の脱衣ロッカーが使われていますが、中央部のものは可動式で、脱衣所の中隔壁も取り外し可能なようです。田村隆一の詩のパネルに加えて「はぁふぅほっ」というオリジナルデザインの当銭湯のパネルがあります。非売品のお湯の富士くんも立っています。手前には石灯籠のある小さめながら手入れされた庭があります。 入口から浴室に至るまでところどころに手摺りがあり、段差の多くも解消され、トイレもバリアフリーになっています。そのためなのか非常に高齢者率が高くなっています(文字通り寿銭湯!・・・健遊館のデイサービス施設にもなっています)。 境目の古めの床タイルの先の脱衣所は一部に赤い装飾のある大橋ブルーの天井で、梁などは木製のままですが、タイルを含めて下部は改修されています。 手前への拡張を含めて改修済みの浴槽は、内側が「岩盤泉・ジェット1基・電気風呂のある浅浴槽」、外側が「やや手前に出っ張った岩盤泉のある日替り薬湯(ツヤめきプロテクト 真珠でした・・・紫~ピンクの湯)の浅浴槽」の2槽式です。内側手前には立ちシャワーもあります。 カランは赤・青のハンドルタイプの押し手で、内側奥1つ(浴槽拡張のため撤去)+中央4つ(ロングシャワー)+手前1つ(固定シャワー)、5つ&5つの島(シャワーなし/板状鏡のみ)、外側奥1つ(浴槽拡張のため撤去)+手前4つ(固定シャワー)の配置です。 黄色のケロリンの湯桶が使われています。 浴室中隔壁には「風車小屋付きの農家の建つ川辺」の洋風モザイクタイル絵があります。 大変遺憾ながら、最後に触れなければならないのが・・・ペンキ絵です。 AKB48 YJ7 vs YM7 神保町・護国寺大戦(集英社) http://www.akb48-yj7-ym7.com/special/index.html 罰ゲームとして敗者のYJ7(峯岸みなみ、北原里英、多田愛佳、佐藤亜美菜、横山由依、山内鈴蘭、市川美織:敬称略)の似顔絵(激闘記念壁画)が、2011年12月3日(土)から当銭湯の男湯に、同10日(土)から女湯にも掲示されました(2012年1月5日(木)で終了)。 ・・・のイベントの後がどうなったのかがとても気になるところでしたが、う~ん・・・と唸るしかありませんでした。 男湯は「川の上流+えどがわ銭湯キャラクター お湯の富士くん5種5体」、女湯は「富士山と桜」でしたが、前者は濃度遠近法の基本も知らない絵で(遠くの山が深緑で近くの山が黄緑じゃぁ・・・)、後者は富士山は立体感が全くなく(陰影の付け方が滅茶苦茶)、桜は焦げ茶の線(枝のつもりなのでしょう)に薄ぼんやりとピンクを散らしただけという(この構図は色が単純なだけにかえって非常に難しい!)、気の利いた中学校の美術部員でももっと上手な絵を描くわい・・・というお粗末な代物でした。 AKB48の似顔絵もネット上では酷評されているようですが(著作権があろうと存じますので敢えて画像は引用しません・・・ネット上に散在していますので各自検索してみてください)、同じく「箱根秋水・画」となっており(単なる洒落のおつもりでしょう)、「ペンキを塗る経験のみで絵の経験のない人」が描いたものと思われます。 平板なお湯の富士くんは手本通りなぞればいいのですが、風景画はそうは行かず、似顔絵はさらに?難しいでしょう(映画の看板を描く方に頼めばよかったのに・・・)。 非常に厳しい物言いですが、ここは正直に書くのが銭湯文化を守る正しい道と信じ、酷評させていただきます。 一銭湯フリークの勝手な想いかもしれませんが、銭湯全体の雰囲気が悪くないだけに、さらに前々作が故早川利光氏による赤富士が輝く西伊豆(女湯は普通の伊豆?or大歩危小歩危?・・・ネット上の情報が錯綜/平成18年11月1日 画)だっただけに非常に惜しまれます。 違った意味で?一見の価値のある銭湯になってしまいましたが、一度は行ってみてください。 急いで追記 ネットを検索していて、受注製作したのは、 川越映画看板社 http://cinecoll.ocnk.net/ ・・・で、箱根秋水氏とは「日本に数名しかいない映画看板師のお一人で大型看板を速乾性油絵具で描く人」だと判明しました。 「ヘタ」「ヘタウマ」「ウマヘタ」「マンガダマシ」「ホンモノ」の5種類の描画手法があるとのことで、AKB48は罰ゲームとして「ヘタ」で描かれたのかも知れませんが、現在のペンキ絵はどちらも全くいただけません。映画の看板絵(基本的に遠近感は不要)と銭湯絵(奥行きを持って雄大に描くのが重要)は違った手法による全く別のものだということがよくわかります。ある意味で勉強になりますのでお立ち寄りの程・・・。 <補足…必ずお読みください> 銭湯背景画について(私見) PR |
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