例によって既に昨日になりましたが・・・といういつものフレーズで始まった今年最初の銭湯レポートは松尾芭蕉の「おくのほそ道」の如く「漂泊の思ひやまず」と突然思い立ってやってきた何と海外・・・台湾からです。
昨年の「ANAによるBangkok(Thailand)週末弾丸ツアー(第1弾)-2011.1.21~24/MAHA CHAI-MAE KLONG線の乗車が主目的」に続く「China Airlineによる台湾週末弾丸ツアー(第2弾)」を敢行し、台北北部郊外の北投(ペイトウ)温泉にある「台湾(北投温泉) 瀧乃湯温泉(台北市北投區光明路244號)」を訪れました。
最近は一部の観光ガイドブックやメディアにも登場し、ネットにもある程度の情報が散在しています。
台北中心部からMRT淡水線で北投駅に向かい、同駅で新北投支線に乗り換えた(この列車については次項に掲載予定)終点の新北投駅の東方500m程(駅から出てそのまま直進方向)、湯が流れる川沿いにあります。この川を挟んで「北投温泉博物館(台北市北投區中山路2號)」の反対側になります。
白い外壁の「屋号と
温泉マーク」のペイントはありませんでしたが、目印の石製看板は健在でした。
日本統治時代【1895年(明治28年)~1945年(昭和20年)】の1907年(明治40年)頃の創業とされ、1930年(昭和5年)6月21日発行の「台北近郊北投草山温泉案内」にも掲載されており、建物自体は明治~大正の建築で(少なくとも70年以上経過)、女湯は50年程前に増築されたとのことです。
強酸性硫鉱泉(pH1.2±0.2)で湯温は42±2℃と表示されています。日本語の注意書きもあります。
成人(大人)90元(1元≒2.7円なので約245円)、孩童(小人…身長120cm以上)50元(同約135円)ですが(台湾の物価水準ではやや高め)、決して子ども向きではありません。
道から坂を登る形で生い茂る樹の中にある昔のままの簡素な木造の建物の玄関を入るとフロント(・・・というにはあまりにもシンプル!)になっており、その脇の入口の奥はダイレクトに浴室になっています。
天井はなく屋根がそのまま剥き出しになっており(一部は丸太…ヤモリも走り回っています)、中央に湯気抜きがあります。白壁には様々な装飾穴が開いています。浴槽付近の石壁下部には硫黄が歴史を積み重ねています。
煉瓦製の床の一段高くなった浴室中隔壁部分に木製の脱衣棚があり(靴もここに入れる)、その奥に続く延長部分で「体を洗ってから浴槽に入るように!」との注意書きに倣おうとしますが、強酸性硫鉱泉のため石鹸類は全く役に立ちませんので(泡立たずにただただ固まるのみ!)、結局は浴びるだけになります。シャワー3基とカラン2基がありますが「水(温泉を冷やした!?)」ですので、手前側にある「湯」のカラン(・・・というかエスロン管のバルブ)と混ぜて使うのがスタイルです。プラスチック製の桶や椅子は用意されています。
外側縦配置に石組みの浴槽が2つあり、奥側が熱め、手前側が温めです。
強酸性のため「5分程度の入浴」が推奨されており、浴槽周囲に座って(マットがあります)時々湯を浴びるのがいいようです。
手前側の外廊下には木製のベンチとコイン式(10元)の吹風機(ヘアドライヤー)があり、さらに奥にはトイレと謎の?個室が多数あります。
敷地奥には「皇太子殿下御渡渉記念(大正十二年四月)」の石碑が建っています(皇太子というのは昭和天皇のことです)。
台北などからを含めて馴染み客で賑わっており、年齢層は比較的高めです。
・・・というわけで「達人向き?」ですが、海外では珍しい銭湯※の1つです。極めてしまった方(銭湯病患者?)は是非!!!
※「日本同様の浸かるスタイルの入浴」「裸で入浴」「入浴が主目的の施設」「現地の物価として比較的に安価な入浴料金」「主に地元住民が利用」の5点を基準とさせていただきました。
年中無休、6:30~21:00の営業です。
以上、高雄のホテルからでした(日本との時差は-1時間)。
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