例によって既に昨日になりましたが、「年末はやっぱり銭湯に限る!」・・・と、引き続き千葉市から最も近い東京の駅?であるJR総武線小岩駅の南口、フラワーロード商店街脇の路地にある「江戸川33 照の湯(南小岩6-26-19)」を訪れました。
銭湯お遍路166軒目です。
ちょっと奥まった立地で全景が確認できませんが、一風変わった「洋館のような外観」が垣間見られます。
入口の左右には水槽の名残があり、広い玄関には大きな鏡や広告などがあります(下足入れもレトロ)。
有線(演歌)が流れています。
浴槽は、内外2槽に分かれた半円形(熱め)+内側に長方形(温め)という珍しい形の3槽式で、半円形浴槽の中隔には底部に湯口が付いたギリシャ風の女性像と洒落た基部の水カランがあり、中央の浴槽にはライオンの湯口とパイプからの湧き口3つがあります(ジェットやバイブラなどの派手なものはありません)。
浴室は広く、タイルがほぼ昔のままで、上方に半円形の窓が配置された釜場への戸も木製です。
カランは内側7つ、5つ&5つの島2つ、外側9つ(約7割はwaguriの球形・1つのみ温泉マーク・残りは様々なハンドルタイプ)、固定式のシャワーも飛び飛びに22カ所のみしかありません。
鏡もほぼ昔のままで、下部の広告が現役?(パチンコ屋・レストラン・パーマ屋・酒屋・呉服屋)、島はシャワーのあるところだけが小さな鏡で補修してあります。
浴槽を含めて浴室全体に層をなして積み重なった茶色い湯垢が、この銭湯に流れた時間の長さを感じさせます。
浴槽背面の大小2つの枠取りは、今は青く塗られていますが、元は水槽と鏡だったとのこと。
浴室中隔壁には「彫刻のあるギリシャ風の庭と洋館が岸にあり白鳥の浮かぶ湖」のモザイクタイル絵があり、上部にはきれいなマジョリカタイル(ピンク系の花柄・・・是非とも実際にご覧下さい)の装飾まであります。
脱衣所は、敷地の関係か男女対称ではなく(女湯側の外側前角が欠けた形)、かなり傷みはあるものの非常に豪華な木調の折上げ格天井で(3枚羽根の天井扇あり)、木製の床は古いながらも磨き込まれており、灯籠や池のある縁側付きの庭に面した戸には「鯉が泳ぐ池」の模様硝子が使われています。
番台外側にはモザイクタイルがあしらわれています。
脱衣所の境の壁の上には「資生堂 男性用 化粧品」の懐かしい広告が!
ケロリンの湯桶や緑のM字型椅子、籐製の籠、古い木製ベンチ・・・といったレトロアイテムも揃っています。
惜しまれることにはペンキ絵がなく、青一色に塗られています(以前の絵があまりにもちゃちな仕上がりだったため消してしまったとのこと・・・復活を期待)。
元は「羽黒山(第36代横綱 政司?)」が建てたもの・・・とのことでした(以上、伝聞情報は女将さん談)。
道理で豪華な造りです。
お遍路MAPには何も書かれておりませんが、遠くからでも訪れる価値のある銭湯と思います。是非!
追記
幸運なことにゆず湯の日でした。もちろん浴槽にはゆずが入っており、ヤクルト1本とゆず1個もいただきました。
追記(2012.2.22)
女湯側に「雉と花」の九谷焼三六角タイル絵があるようです。
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