例によって既に昨日になりましたが、休日を利用して、「江東16 春の湯(大島7-25-14)」を訪れました。
銭湯お遍路230軒目です。
私は東武亀戸線亀戸水神駅から歩きましたが、都営新宿線東大島駅※が最寄りで、大島口から出て新大橋通りを西に300m程歩き、東大島神社の手前の道を100m程北上した、昔ながらの建物が散在しつつも高層マンションが林立する地域にあります。
※旧中川の上に設置された河川橋上駅で、江東区と江戸川区に跨がるため(住所は駅長室がある江東区)、「ホームに行政区分標がある全国でも珍しい駅」として、2000年に関東の駅百選に選ばれています。
鶴と松の懸魚や鬼瓦も神々しい唐破風を冠した、外観上はほとんど改装されていない宮造り銭湯です(駐車場方向から側面が観察できます)。上部の欄間や左右のタイル壁といった玄関周囲の構えもほぼ昔のままです。屋号が染め抜かれたオリジナルの紺色暖簾が誇らしげにかかっています。男女両方の庭に生えるブロック塀越しの大きな樹木が歴史を物語ります。後部の煙突は枠付き細円筒型です。
期待に違わず玄関は白壁&格天井で、木札鍵の松竹錠の下足ロッカーと松竹M型錠の傘立てが使われています。時節柄、クリスマスツリーも飾られています。
木製引き戸の奥の脱衣所も当然に木床&白壁、そして白壁を折り上げた茶塗りの格天井で、雲形飾りの付いた番台も年季が入っています(木製の小物入れ棚が使われています)。脱衣ロッカーは普通鍵の松竹錠です。
壁掛け型の扇風機(asahiとスイファン)と建設会社から贈られたEIKOSHA製の柱時計が年代物です。「明日休業」の札も木製&墨字です。
ハンディータイプの体脂肪計が置かれています。
手前側の木製の戸の外に標準サイズの庭があり(池の水は抜かれています)、木製の縁側の木製ベンチで涼むことができます。縁側の端に非常口の小さな木戸があり、その手前にある「御手洗い」は自動ライトながら裸電球で、頭上の木箱から鎖を引っ張って流す水洗、白タイル、木製天井、木製窓、銀糸が塗り込まれた壁や白壁(歴戦を物語り様々)・・・とレトロ感いっぱいです。
浴室天井は
赤ライン入りで、浴槽背面から側面には山々と花火?の柄の模様タイルが配され、その他のタイルも新しくなっていますが、釜場への木製の戸の周囲などに昔のタイルが残されています。浴室と脱衣所の境の建具は雰囲気を守って茶系のアルミサッシになっています。
浴槽は普通配置で改修されており、内側深浴槽(生レモン風呂でした)及び外側浅浴槽を等分した(中で繋がっています)内側のジェット流マッサージ(非常に泡の細かい座風呂)と外側の浅風呂(ジェットというか湯口というかが1つ)となっています。外側手前に立ちシャワーもあります。
カランは固定シャワー付きの
赤と
青のハンドルタイプの押し手で、内側7つ、5つ&5つの島、外側5つの配置です。
椅子は全て緑のM字型、湯桶も全て白ケロリン、しかもきちんと積んであるのには、大切に使い続ける経営者の心意気と常連の愛情を感じます。
惜しむらくはペンキ絵が描かれる部分が青塗りになっていることでしょうか。
経営者の誇りと心遣い(脱衣所のテーブルに無料の飴が置かれています)が感じられる銭湯です。是非!
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